ルカ22:32
しかし、わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈りました。ですから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。
信仰の質と聞かれると、聖書を読んだり祈ったり、礼拝に出席や奉仕の度合いを想像するでしょう。しかし、本当の質を問われるのは人生の試練にあるときでしょう。
かつて私が留学中に洗礼を決心したとき、日本で通っていた教会の先生に相談をしました。ともに喜んでもらえると思っていましたが、実際には違いました。電話先で戸惑いながら、帰国した時に行うことはできないという返事だったのです。信仰の決心が否定されたような気持がして、電話を切ったとき、私は泣き崩れました。
「主よ、なぜ私を拒むのですか。あなたが導いてくださったのではありませんか」
と何度も何度も嘆きました。
結果的に留学先の日本語教会で信仰告白をし、洗礼を受けることになりました。嘆きながらも、主に寄り頼むしかない自分がいることを再確認し、留学先の教会全体で祈り支えてもらいました。
試練の時にあった支えが、私を立ち直らせてくれました。その祈りの群れの中心にキリストがおられたことに気付いたのはもう少し先の話。信仰の質は自分では変えることのできない尊いものだと知りました。
信仰の決心は自分にしかできない。
信仰の支えは他人にしかできない。
2021年4月18日 公開