ことばの栞 20240121

「3つの関係」 1ヨハネ 3:1-2

 私たちはどの地域に住むにせよ、人との付き合い方に恐れを抱いたり、社会や学校、家庭内の自分の価値を低く感じてしまったり、先の見えない生活に不安を抱くことがあるでしょう。

 その根底にある思いには、人に傷つけられたくない、これ以上傷つきたくないという思いです。現在の日本は、人付き合いしなくてもいい社会や生活ができあがりつつありますが、その恩恵を受けている人であっても、心のうちでは、「人と関わりたいけれども、傷つきたくない。でもそんな私の存在を認めてほしい」「部分的には華やかに彩り、ネットにアップするのは楽、でもその裏で地味で面白くない生活や性格の自分全体を受け止めてほしい」と思っていることでしょう。

 神はそんな私たちを子どもとし、終わることのない親子の関係を結んでくださりました。私たちを愛するがゆえにキリストを遣わし、愛を示してくださった神と私たちとの関係を知らなかったのは、私たちが神と神の愛がどのようなものか知らなかったからです。

 この愛を知ることと神を知ることは同じです。愛することのない者は神を知らないと記されています。愛は人に生きる力を与えます。その愛を知るためには人と関わり、人を愛さなければなりません。だからこそ人と関わる決心をしなければなりません。

 私たちは愛を知るために「私はあなたの愛を受け入れます」と他者に宣言しましょう。受け止める人がいてこそ、安心して愛せるのです。たとえ不完全な愛し方であっても、その愛の源はすべて神から出たものです。愛することで神が私たちをどれほど愛していたかを知ることができるのです。信仰とは私たちの愛を支える神との関係なのです。