「御国の鍵が解かれた幸い」
すべての人はこの地上のいのちを終え、よみに下りますので、地上に永遠に留まることはできません。そのため、地上で終わる関わりがほとんどですが、神との関わりは地上で終わるものではありません。
神は私たちのいのちをお造りになった方であるからこそ、生まれる前から関わりを持ち、この地に遣わしました。だからこそ、この地の歩みを終えて神のもとに戻るとき、神との関係は続いていくのです。
「人の子は誰のことだ」と尋ねられると、人々はバプテスマのヨハネやエリヤや預言者の一人だと言っていると報告しました。あなたはどうかと尋ねられたペテロは生ける神の子キリストですと答えます。
信仰によってペテロとイエスの関係は地上では終わらないものとなりました。イエスに対して生まれる前から関わりとご意志を持たれていた方であり、関わりの中で救いが与えてくださる方だと告白します。
その結果、イエスはペテロに対して、①教会を建てることと②天の御国の鍵を与えることにしました。ですから教会は一人の信仰の告白の上に立てられ、天の御国の扉を開く権能を授けられたのです。現在の教会はその権能を大切に受け継いできました。
先に天の御国へ向かわれた召天者の方々を偲ぶ中で、彼らが教会に仕え、家庭に仕え、私たちにその鍵を大切に受け継いでくださっていたことを思い起こします。信仰を告白した者はよみに下っても御国の扉の鍵は解かれています。ここに希望があります。
教会のみが天の御国への救いの扉を宣言できる鍵であり、信仰のみが天の御国への鍵を解くことのできる力であり、キリストのみが天の御国へと迎え入れることのできる門なのです。