ことばの栞 20231022

「計画の共有」
 パウロの手紙の終わりには、ほぼ4つの話題について触れられています。①これからについて、②相手への挨拶、③注意喚起、④神の祝福を願う、というものです。その中で、この箇所はパウロのこれからについて触れています。

 パウロはローマに行きたい気持ちを常に持っていましたが、自分の願いによって動くのではなく、その時々に応じた主の使命に生きて歩んできました。今回もまた、エルサレムを支援するために向かいます。
 また、現在いる地方に関しては働きに終わりを迎えていることも理解しています。愛着ではなく、主の使命に生きるため、この地に未練を残さず、離れる決心をしています。

 パウロにとって神と生きる生活は神が示した道を歩む生活であり、そのために、自分の願いよりも神のミッションを優先してきました。
 計画を立てる際には、神のミッションに応える中で、自分の願いも素直に取り入れました。たとえ自分の願いであっても、その願いは信仰によるものであり、その目的は神との歩みのためのものでした。

 そしてパウロは必ず計画を共有し、祈りを求めてきました。なぜなら、計画を遂行するのはパウロであっても、達成させるのは祈りの力であり、それを許されるのは神ご自身であるからです。
パウロは自分に示された計画であっても、あらゆる人々に共有することで、多くの人を巻き込みながら、神から与えられた使命を果たす喜びもともにすることができるようになりました。

 神は個人の思いを越えて、計画を示し、人から人へ共有することで、そのビジョンは広がり、収穫の実りを多くの人とともに喜ぶお方です。